減便でも「輸送力1割増」 嵐電が26日ダイヤ改正 嵐山からの観光客混雑を2両連結で緩和

京福電気鉄道は2023年8月26日(土)に嵐電(嵐山本線・北野線)でダイヤ改正を実施し、利用状況がコロナ禍から回復してきていることを踏まえて全体の輸送力を約10%増強します。

嵐電で運行している京福電気鉄道モボ501形電車(右)とモボ101形電車の2両編成(もんぬ/写真AC)
嵐電で運行している京福電気鉄道モボ501形電車(右)とモボ101形電車の2両編成(もんぬ/写真AC)

インバウンド回復とともに利用者増加中

路線全体での日常的な利用実態を反映し、終日にわたる白紙ダイヤ改正となります。結節改善・バリアフリー化事業により阪急電鉄との乗り継ぎ利便性が向上し、利用者が定着した西院駅での乗降の状況も加味されています。

経済活動の正常化やインバウンドの回復傾向を受けた同社の足元の業績は好調で、2022年度の営業利益、経常利益、当期純利益がいずれも過去最高を計上しました。2025年の大阪・関西万博に向けて京都エリアの観光客は大幅な増加が続くと見込まれており、輸送力を抜本的に見直して嵐電の混雑緩和を図ります。

現在は特に、午後の時間帯に嵐山方面から市内中心部へ向かう電車に利用が集中しているとのことです。現行ダイヤでは平日朝ラッシュ時間帯のみ実施している嵐山本線の2両連結運行ですが、平日の16〜18時台、休日(土曜を含む)の14〜16時台などにも2両編成の運行時間帯が拡大します。

(ダイヤ改正前後の嵐電嵐山本線・北野線の運行本数と輸送力比較、嵐山駅発車時刻表など詳細は下の図表を参照)

【時刻表で解説】ダイヤ改正前後の嵐電嵐山本線・北野線の運行本数と輸送力比較、嵐山駅発車時刻表

朝ラッシュ時は5分→8分間隔…その代わりに

嵐山本線では、最短5分間隔で運行している平日朝ラッシュ時について、改正後は8分間隔に広がります。ただし、現在は1両と2両の列車が交互に発車していますが、全列車が2両編成化されることで減便分が補われ、ほぼ同等の輸送力を確保しながら混雑の平準化も図られます。また、夕ラッシュ時の運転間隔も8分から10分へと拡大しますが、2両編成で統一されるため輸送力は増大します。

ダイヤ改正による嵐山本線の終日の運転本数の変化を見ると、平日に7往復の減少、休日は1往復の増加です。改正後は2両編成で運行する列車の割合が大幅に増えるため、両数ベースの輸送力は平日で18.5%、休日で27.2%それぞれ増加します。

北野線では、通学利用の多い朝8時前後の約1時間について、現行の10分間隔から8分間隔へと増便します。一方で、利用の少ない21時台以降の深夜に減便され、終日での北野線の運転本数は平日3往復、休日6往復の減少となります。

両線を合わせた嵐電全体ではダイヤ改正により運転本数が減るものの、連結運行により平日で42両、休日で44両分の輸送力が積み増されます。割合にするとそれぞれ9.1%、10.7%の輸送力増強となります。

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